凱旋門賞感想です。スルーセブンシーズが大健闘の4着!お疲れ様でした!元気に帰ってきてね・・・!
快晴の中、超高速馬場にて
数年ぶりの快晴続きでの凱旋門賞開催となった今年。とにかくスルーセブンシーズの疲労だけが気がかりだった私は、快晴続きでそわそわしっぱなしでした。
昨年、①阪神や中山の好走があるなら戦えるのではないかという考察をしていて、彼女はその条件を満たしていましたし、②体重も比較的軽く、更にイクイノックスを捉えんばかりの③末脚があれば、フォルスストレートを抜けた後の数百メートルの直線勝負でもやれそうです。更に、④ロンシャンの競馬場は重馬場と良馬場では別物です。今年は数々の気象現象が重なり、晴れ続きのパリ。個人的に嫌なニュースも多く持ち込んだこの天気が、今回は味方になりそうだったのです。
直前に池江泰寿調教師(*1)のインタビュー記事でドリームジャーニーについて、「晴れ専用という馬で、少しでも渋ると駄目だったからね・・・」(極ウマ・プレミアム記事)と語っている一文を読んで、もしかしたら良馬場なら娘もワンチャンあるかもしれない・・・。という期待は高まりました。スルーセブンシーズの尾関知人調教師もレース当日のインタビューで雨は降って欲しくないと話をしています’(Xのインタビュー動画:フランスギャロ公式)からこれはもう間違いないでしょう。
ただ、昨年期待していた4頭の惨敗やその後の疲労が何度も頭を掠め、半信半疑でした。
もし直前で雨が降って重馬場になったらどうしようとか、逆に高速馬場過ぎて坂道で転んだらどうしようとか、もし無事に走り切ってもその後悲惨な事になったら、とどうも認識している以上に昨年の事がトラウマだったようで。下手な事を書いたらスルーセブンシーズに何かあるんじゃないかと思って、前日の記事でも天気に触れられなかったくらい。レースが始まるまで本当に怖かった・・・。
そして迎えた凱旋門賞ウィークエンド、超長距離のカドラン賞ですら昨年より10秒以上も早い超絶高速馬場に(今年4:19.52、昨年は4:31.62)。私の心配とは裏腹に、馬場は理想に近い馬場になったのでした。
荒波を掻き分け スルーセブンシーズ4着!
そして迎えた本番で、ルメール騎手がお手本のような騎乗を見せます。道中は後方で焦らず足をため、下り坂もフォルスストレートもチャンスを伺って大きく動かず、最後の直線で飛び出すという騎乗でした。最後壁に阻まれた時はああ今年も駄目なのかと思ってしまいましたが、馬群を割って飛び出してきた時は興奮しました!ここでもあのえぐい末脚は健在だった!
そして伸びる伸びるスルーセブンシーズの脚!結果は4着!なんと、日本馬としては10年ぶりの掲示板入り(5着以内)、日本牝馬では最先着となりました!!!
エースインパクトの強烈な末脚に痺れた フランケル子孫ワンツースリー
しかし敵は強かった。エースインパクトが後方で慎重に脚をため、最後は外をぶん回しての強烈な末脚で勝利!なんだその末脚は!惚れてしまう!
さらにウエストオーバー、オネストと続きます。予想では◎エースインパクト、〇ウエストオーバーと戦績だけみて雑予想をしていて、オネストは完全ノーマークだったので悶えました。今回、エースインパクト(父父フランケル)、ウエストオーバー(父フランケル)、オネスト(父フランケル)、いずれもあの偉大なる種牡馬フランケルが血統表に入った馬が、高速馬場で化け物のような末脚を披露しワンツースリーを決めたのです・・・。血統飽和しない?大丈夫?
1着エースインパクト上がり3ハロン33.06秒、2着ウエストオーバー33.72秒、3着オネスト00:33.06秒。昨年2分35秒7だったことを考えても2分25秒台はえぐい。
ここに4着のスルーセブンシーズが33.3秒、5着のハーツクライ産駒コンティニュアスが33.55秒と続きます。とんでもない末脚勝負・・・。後は7着のシスファハンが33.59秒で、残りは34秒台ー36秒台でした。昨年の勝ち馬アルピニスタが39秒台の上がりだったことを考えるとここも物凄い違いです。やっぱり重馬場のロンシャンと良馬場寄りのロンシャンは全然違います。この中でも見劣りしないスルーセブンシーズの走りは本当にたまりませんね・・・。
スルーセブンシーズ、陣営の皆様お疲れ様でした。まずは無事に日本に戻ってきてください・・・!
凱旋門賞プチ考察
※◎G1勝利 〇は重賞勝利があるか △は重賞掲示板有 ▲は重賞未満での好走or勝利 ×は掲示板未満 急いで作ったので不正確かも。
※ディープインパクトは3としていますが実際には後の薬物検査で失格しています。
今年、G1の勝利がまだないスルーセブンシーズが好走してくれた事で考察が捗りました。ふと思い立ってざっと気になる戦績分だけ表を作ってみました。
軽い馬が走るのか
まず一番に考えたいのが馬体重の問題です。上記の表は直近の国内レースでの馬体重ですが、軽い子を赤、重い子を緑にざっくり分けてみました。やはり軽い方が全体的に走っているよう。少なくとも470キロ台には収まっていた方が良いのでしょうか。馬場に関係なく、500キロ以上で5着以内に好走している馬はいません。
中山or阪神巧者であっても、サトノダイヤモンドやゴールドシップのように重い馬は走りづらい傾向にあるよう。
ステイゴールド系の好走が目立ちますが、そもそも彼自体430前後をうろうろする小柄な馬であったので、小柄でも勝ちきれるパワーを受け継いでいるかがカギになりそう。極端な例でいくとおなじみオルフェーヴル産駒のメロディーレーンや、後は地方で同じくオルフェーヴル産駒のカリプソメロディなんかも3月、9月に地方で勝っていますね。あとはメンタル面・・・?
ステイヤーは向かない?適正距離について
それと表を眺めていてふと感じたのは、上になるほど中距離馬のイメージが強く、下になるほど長距離やスタミナといったイメージのある馬が増える事。
ゴールドシップ、サトノダイヤモンド、フィエールマン、そしてタイトルホルダーと言った長距離G1の勝ち馬達が表の下の方にいますし、息の長い競走生活を送ったマカヒキや、春天で何度も2着しているディープボンドも印象的です。
詳しく調べていないので何とも言えませんが、もしかしてごりっごりの中距離馬の方が適性があるのかなと。ふと思いました。
関連記事や動画
- https://www.france-galop.com/en/racing/detail/2023/P/cVNqeDg3OHp2S3hCQmlsT2RoNUU0Zz09
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【2023年 凱旋門賞 ジョッキーカメラ】スルーセブンシーズ騎乗のC.ルメール騎手ジョッキーカメラ映像を公開(フランスギャロ提供)|JRA公式 - YouTube
*1:関係ないけど昨年ジャンダルムに続きママコチャのスプリンターズS勝利おめでとうございます!