好きなタイプの馬が集結するG1だったので見ていました。良いもの見れました・・・。
パンサラッサが大逃げがいつも通り炸裂。前半ペースは1000m57.4秒とサイレンススズカと同じタイムで突っ走る様を見せられたあと(*1)、逃げきれそうなパンサラッサをイクイノックスが上がり3ハロン32.7秒の脚で差し切り勝利で、なにか見たいものの先を見せられた気分でした。
ジオグリフとはまた別の理由で推しているイクイノックス(差す馬が好きなので…)。鞍上もルメール騎手で、オーソリティやステイフーリッシュの件で勝手に恩を感じており応援しているのですが、今回は大外を引かなかったから大丈夫だろうとわりかしニュートラルな気持ちで見ていました。にしても、この内容は胸熱です。
しかも出走15頭のうち12頭が上がり33秒台以上という差し脚パラダイス。なんと3着のダノンベルーガも上がり3ハロン32.8秒という意味不明タイムを記録しています。
見ていても最後、後続馬が塊ですごいスピードで押し寄せてきて、そのまま先頭が押しつぶされるんじゃないかという迫力でした。過去レースの結果軽く見直しましたが、こんな風に上がりタイムが並ぶレースは出てきません。
2005年ヘヴンリーロマンス(1着)、2009年のカンパニー(1着)、2020年のフィエールマン(2着)が32秒台だったのは確認できましたが、全体的な上がりタイムはかなりばらけていました。このレース、位置取りで勝負が変わったかもしれないと思うと想像が膨らみますね。
直近晴れが続いているから湿度が高い方が戦えそうなジオグリフは全然ダメかなと思っていましたが、意外と走っていました。体重増は本当に成長分ぽいですね。もしかして意外と古馬になって化けるタイプなのか。同世代とは着順的に明暗が分かれてしまい悲しかったのですが、今後も地味に推していきたい所存です。
トーセンジョーダンの秋天:出走馬と展開の違い
今回のレースを受けて、思わず2011年の天皇賞・秋を見直しました。私の貧弱な記憶力でもトーセンジョーダンが勝った時の展開は覚えていたので、あの時逃げた馬って、1000m何秒だっけ・・・?と思い。
逃げに出たシルポートは前半1000m、56.5秒でした。やっぱり早い。違ったのは、そのペースなのに5,6馬身程度とパンサラッサほど大逃げになっていないという意味の分からないレースだったということでしょうか。同じペースで馬がぎゅっとまとまってついてくるから、レベル高いという実感がないレースでした。最後はシルポートが沈む中、入れ替わりのように前に出た馬たちの競り合いになり、トーセンジョーダンの勝利。スピードを維持し続ける馬が勝利したレースだったのです。
対して今回のレースは、パンサラッサやバビット以外は結構番手や後ろでも勝負できる馬が集結していました。今回の勝ち馬イクイノックスや、今年ドバイで魅せたダービー馬シャフリヤールはもちろんの事、大阪杯勝ち馬のポタジェ、オークス馬ユーバーレーベンなども、最後の伸びが印象に残る馬です。3番人気のジャックドールも逃げ馬とはいえ、今回の上がり3ハロン33.5秒を見て分かる通り、番手でも勝負できる足を持ち合わせています。
逃げに対して番手で勝負できる馬や、上り勝負に持ち込める馬が集結したから、結果的にあの印象的な大逃げと差しにつながったのかもしれないとレースを比較して思いました。いやそれにしてもパンサラッサ全然下がってこないし10頭以上33秒台は意味不明ですが。今年の東京競馬場マジで馬場違うんじゃ?
スピード維持し続けるのか、上手く足を溜めて勝負に持ち込むか。出走馬の傾向によってこんなにレースは変わってしまうものなんですね。
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ノースブリッジ斜行について。前に夢中でリアルタイムではしっかり見ていなかったのですが、あわや大事故の危ない斜行でした。マリアエレーナだけでなく、後ろにいたカラテも影響を受けていました。何事もなく良かったです・・・。
(2022.10.31 致命的な誤字をしていたので修正しました。バビットが兎にッ)
*1:もちろん、当時とは馬場も違うでしょうが。何かもってますよね、パンサラッサ