レッドシーターフH(G3)、ドバイゴールドカップ(G2)で勝利し、宝塚記念でも元気な姿を見せてくれたステイフーリッシュの次走が決まりました。凱旋門賞に直行かと思いきや、まさかのドーヴィル大賞典へ。
これまで凱旋門賞のステップといえば9月に同じロンシャン競馬場で行われるフォワ賞がお決まりのパターンでしたが、8月下旬のドーヴィル競馬場で行われるドーヴィル大賞典をステップに使うということで、どのような経験となるのか気になりますね。調べてみたところ、過去には1969年にスピードシンボリが同じステップで凱旋門賞に挑戦しているようです。(2022年7月13日閲覧:日本調教馬の日本国外への遠征 - Wikipedia)
え?
・・・半世紀ぶりの挑戦ってこと・・・!?
ドーヴィル競馬場について
不勉強にてドーヴィル大賞典の事を知らなかったのでざっと調べました。ドーヴィル大賞典は日本調教馬の挑戦自体がなく、上述のスピードシンボリのみが記録に残っていました。スピードシンボリは10着に終わっていますが、欧州の傾向かそもそもの出走頭数自体も少なく、昨年は5頭立てという少なさです(関連情報サイト)(*1)。
同じドーヴィル競馬場では、1998年にシーキングザパールが短距離レースの最高峰であるモーリス・ド・ゲスト賞(G1・1300m)を優勝、同じ1998年にはタイキシャトルが最強マイラー決定戦であるジャック・ル・マロワ賞(G1・1600m)を優勝していますが、いずれも直線レースなので参考にはならないかもしれません。
データで参考になりそうなのは、ジャック・ル・マロワ賞にはほか3頭が挑戦していて、いずれも次走でロンシャン競馬場で行われるマイルG1・ムーラン・ド・ロンシャン賞に出走しているというところでしょうか。
- ギャロップダイナ(12着、次走ムーラン・ド・ロンシャン賞では10着)、
- テレグノシス(3着、次走ムーラン・ド・ロンシャン賞では13着)、
- ローエングリン(10着、次走ムーラン・ド・ロンシャン賞では2着)
気になるのは2003年に挑戦しているテレグノシスとローエングリンの戦績です。ドーヴィルとロンシャンではだいぶ馬場が違うのではないか、と思えるような結果になっています。しかしドーヴィルでのレースから1か月も空かずにロンシャンでレースをしていることから疲れが残っていた可能性もありますし、データ自体10年以上前のものですし、どこまで参考にしていいのか困りどころ・・・。
2003年だとまだネットが普及したてなこともあってか、ネット上ではニュース記事もありませんでしたし、当時の声もほぼ拾えませんでした。
間違いないのはドーヴィル競馬場は平坦なコースで、日本国内のスピード寄りのコースで激走する馬でも比較的走りやすそうなことでしょうか。ステイフーリッシュにとって合っている馬場なのか気になるところです。ちなみにモーリス・ド・ゲスト賞には今年、キングエルメスが出走予定(記事)。ジャック・ル・マロワ賞にはバスラットレオンが出走予定とのこと。(記事)(記事2)(7月14日追記)
他の凱旋門賞に挑戦する日本調教馬の動向
他、凱旋門賞に出走する各馬の動向も気になるところ。
今年ダービーレコードを記録したドウデュースは、凱旋門賞後にブリーダーズカップも視野に入っているだとか、ニエル賞をステップに使うプランがあるだとか、色々な話が挙がっています。個人的には、日本のレースで強い勝ち方をしたらかえって凱旋門賞が遠のくのでは・・・と思っていたので、アメリカG1も視野に入ってくるのは嬉しい限りです。
実は今年のダービーにて初・現地観戦を果たしてきたので(*2)、妙な思い入れのある馬になってしまいました。とにかく元気に走って帰ってきて、できればラヴズオンリーユーやマルシュロレーヌに続く快挙になって欲しいですねえ・・・。
(2022.07.23追記)
ニエル賞を使う方向でほぼほぼ決まったようです。
一方、先月、宝塚記念でレコードを記録したタイトルホルダーは(今年レコード多すぎでは?種牡馬価値が上がって良かった)、直前まで国内調整をして凱旋門賞に挑むとのこと。受け入れ先の視察もこれから(8月中になるとのこと、デイリー記事)のようなので、こちらも無事に進行する事を願います。
好走が続くディープボンドは凱旋門賞へ直行ルート。昨年フォワ賞での優勝もありますし、個人的にはスピードよりスタミナ重視で、国内で勝ちきれずにいる馬の方が海外でチャンスがあるのではないか・・・と思うのですが、どうなのでしょうか。
他にも凱旋門賞に登録を表明していた各馬の今後も気になりますね。