あけましておめでとうございます。2022年がやってきました。
2021年も引き続きコロナ禍を乗り切る1年でしたが、社会が変化する中で、社会システムの見直しや再編が行われた1年でもありました。私にとっては、未来に思いを馳せる1年でもありました。そんな2021年の気になる出来事のまとめです。どうぞ。
デジタルのリスクを考える1年
2021年は引き続きコロナ禍の影響もあり、ネットワークを使ったシステムやデジタル製品が注目されるようになりました。一方で、リスクも浮き彫りに。
4月｜内閣府のファイル共有ストレージに不正アクセス
内閣府の共有ストレージに不正アクセス。231名の個人情報が流出しました。開発元も認知していない脆弱性を突いたサイバー攻撃とみられ、脆弱性は3月までには解消したとのことですが、共有ストレージをネットワーク上で利用する事のリスクが浮き彫りになった事件でした。
4月｜「Trello」で運転免許証など個人情報が「公開設定」に
脅威となるのは外部からの攻撃だけではありません。4月5日ー6日、プロジェクト管理ツール「Trello」で、ユーザー側の設定ミスにより個人情報が流出していることがネット上の投稿で明らかに。「公開」設定にしてしまうとGoogleで検索するだけで簡単にTrello内の情報を閲覧できてしまうわけですが、いくらかのユーザーはその事を知らずに「公開」設定にしていました。ツール使用者の知識不足が浮き彫りに。
流出した「Trello」内の情報は採用希望者の個人情報のみならず、希望者を誹謗中傷するようなコメントなど企業倫理を疑われるようなものも見受けられたとのことです。ツールの設定を見直すきっかけとなった一件でした。
5月｜米大手・石油パイプライン「コロニアル・パイプライン」がサイバー攻撃を受ける
ランサムウェアの攻撃も増加しています。アメリカの石油パイプライン「コロニアル・パイプライン」がランサムウェアによる攻撃を受けました。5月7日ごろからパイプラインの操業が一時停止し、アメリカ南東部でのガソリン供給に混乱が起きるまでの事態に。今年は他にもランサムウェアによる攻撃が各所で起きたため、対策や対応を挙げた記事も散見されました。
7月｜株式会社ニップンがサイバー攻撃の被害に 「前例のない」大規模な被害
日本大手の製粉会社、ニップンの複数サーバーがサイバー攻撃を受けた事を発表。その被害は凄惨たるもので、大量のファイルが暗号化されサーバーの起動すらままならない状態に。外部専門家からは「前例のない」とされるほどの被害規模で、デジタルやネットワークのリスクが浮き彫りとなった事件でした。
10月｜オリンピック・パラリンピックの期間 サイバー攻撃4億回
オリンピックも例外ではありません。10月には、東京オリンピック・パラリンピックの期間中に幾度とないサイバー攻撃を受けていたことが判明。対策をしてブロックしたため運営に支障はなかったとのこと。
12月｜京都大学のスパコンのデータ77TBが消失 バックアップ処理中の不具合
スパコンが保存する膨大なデータが消失。原因は「ストレージのバックアップ処理実行中にバックアッププログラムの更新作業をしたことで、ストレージ内のファイルを削除する想定外の処理が発生したのが原因」とのことで、SNSなどでは件のfindコマンドについても話題になっていました。
不正や不祥事
そもそもの組織形態や制度の土台に問題を抱えている事が浮き彫りになった件が多かったように記憶しています。今後、改善されていくのでしょうか。
11月｜みずほで相次ぐシステム障害 金融庁から業務改善命令
相次ぐシステム障害を受け、金融庁による調査及び業務改善命令が出されました。金融庁が公表した業務改善を命じる文書には「言われたことしかしない、言うべきことを言わない姿勢」といった珍しい文言が並んだ事でも話題に。
システム構築がメインとなる金融系の企業で相次ぐシステム障害は深刻で、対応不備による外為法違反も発覚しています。
旧３行統合後も行われていた派閥争いと責任のなすり付け合いといった企業体質。ゼネコン問題やシステム部門の軽視など様々な側面が問題になり、ネット上でも議論が紛糾していました。
障害は最近も起こっており、12月31日には約３００件振り込みが行われない障害が起こった事が発表されています。
11-12月｜大和ハウス工業に営業停止命令 不正な国家資格取得
大和ハウス工業の社員およそ37名が不正に国家資格を取得していた問題で、国は営業停止を命令。この問題については、実務経験についても話題に。
漫画・アニメ・ゲーム
1月｜カプコンがゲームプレイ動画に関する個人向けガイドラインを公開
企業によりゲームプレイ動画の公式ガイドライン策定が進んでいる昨今ですが、1月にはカプコンもついに個人向けガイドラインを公開しました。
自身のプレイを編集したものであること・コメントといった「独自の付加価値」を必要とします。また、ネタバレについても「攻略情報や重要なネタバレを含む場合は注意書きを行うなど、ネタバレを好まない他のプレイヤーに対する配慮をお願いします。」など配慮を求める文言があり、オリジナリティや良識のある動画投稿が求められますが、おおむね現存の実況プレイ動画に肯定的な見解が伺えます。
12月にはSTPRと包括的許諾契約を締結しており、ゲームプレイ動画に積極的な姿勢です。個人的には「逆転裁判」を実況プレイ動画が沢山投稿され、生の反応が見れるようになったことがとてもうれしいです。
5月｜プロゲーマー梅原大吾さんが新型コロナに感染
2021年前半は有名人の感染報告が良く聞かれたように記憶しています。プロゲーマーの梅原大吾さんが新型コロナに感染。顎マスクをしたまま外出する配信をしており、個人的にはこの一件で梅原さんの評価は下がりました。高リスクな行動を取っておいてこんな事を言っても説得力がない。
5月｜漫画「ベルセルク」作者・三浦健太郎さん死去
漫画「ベルセルク」などでおなじみの漫画家、三浦健太郎さんが死去。ベルセルクは未完の大作となってしまいました。このような世界観を生み出せる創作者はなかなかいないでしょう。つい最近には最新41巻が発売されましたが、先の気になる展開での中断は惜しまれます・・・。
10月｜アニメ版ルパン三世「次元大介」の声優が交代
ルパン三世の声優が交代。小林清志さんから、大塚昭夫さんへ。『ルパン三世 PART6』EPISODE 0 が最後の出演となりました。EPISODE 0 では小林清志さんに重ねたようなエピソードが印象的でした。
12月｜声優の坂本真綾さんが第一子妊娠を発表
健康上の理由で舞台降板を発表し、心配されている中での発表でした。声優の坂本真綾さんが妊娠を報告。夫である鈴村健一さんも喜びの言葉をつづっていました。声優としてのみならず、多岐な分野で活躍されている坂本真綾さん。私も彼女の演技や歌が大好きです。無事に出産できることを心よりお祈りしております。
その他
11月｜ラヴズオンリーユーとマルシュロレーヌが日本調教馬初・ブリーダーズカップを制す
2021年からときどき見るようになった競馬の話題。11月7日、アメリカの名馬が勝敗を競うブリーダーズカップにラヴズオンリーユーとマルシュロレーヌが出場。それぞれメア＆ターフ（牝馬3歳以上）、ディスタフ（牝馬3歳以上、ダート頂上決戦）で勝利しました。凱旋門賞に匹敵するほどの最高峰のレースでの勝利で話題になりました。
ラヴズオンリーユーはこの後、香港国際競争の香港カップにも出場し勝利。1年の間に海外G1三勝という快挙を成し遂げました。個人的には、大好きな馬の孫マルシュロレーヌを勝利に導いてくれた馬が有終の美を飾れたことが嬉しかったですし、引退後も穏やかに過ごしてほしいです。このレースに関しては、川田騎手のラヴズにかける情熱も印象的でした。
12月｜絶対王者オジュウチョウサンが復活V 10歳にして未だ強し
2021年は国内戦も名勝負が目白押しで、見始めていきなり贅沢な思いをさせていただきました。特に驚いたのがつい先週の中山大障害。ステイゴールドがきっかけで知った馬で、春頃に骨折をしたニュースを見た時は「まだ走っていたのか」などと驚きましたが、「まだ」などというのはかなり侮った評価だったかもしれません・・・。
オジュウチョウサンは御年10歳。障害馬は落馬事故も多いとのことで、香港国際競走での多重落馬事故を見てしまった後だった事もあり、無事に完走する事を祈りながら走りを見ていたのですが、丁寧になった飛越で（乱暴に飛越する動画や写真を相当数見た後だったので特に印象的だった）他馬を圧倒し勝利。絶対王者の貫禄を見せつけました。
ちなみに、2021年は有馬記念のファン投票にも参加してみたのですが、抽選で当たったカレンダーには、ステイゴールド産駒の一番上にオジュウチョウサンの名がありました。もはや彼無しにステイゴールド産駒を語る事はできないでしょう。
今後も現役続行とのことで、なんとも心配なところではありますが、無事に走ってくれればと思います。
11月｜藤井総太さんが史上最年少で四冠獲得 竜王に
藤井総太さんの快進撃が止まりません。11月13日、藤井総太三冠が四冠目となる「竜王」を獲得。史上最年少での四冠目獲得を達成しました。これまで苦手とされていた豊島将之九段との熱戦を繰り広げたうえでの竜王奪取。新年早々には五冠目の挑戦も控え、今後の活躍も楽しみです。
12月｜前澤友作さんら三名が国際宇宙ステーションに滞在
ZOZO創業者の前澤友作さんら三名が、日本の民間人としては初のISS滞在。12日間の滞在を終え、無事に帰還しました。今年は他にも民間による宇宙飛行などが行われ、宇宙旅行が一歩近づいた一年でもありました。
小惑星リュウグウの試料の分析進む
はやぶさ２が持ち帰った物質の分析が進んでいます。12月も末には、水や有機物のスペクトルも検出されました。太陽系の成り立ちにどこまで迫れるのか、今後の結果報告にも期待です。
