今日の読書　#10　「アフター・ビットコイン：仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者」（新潮社）

今日の読書は「アフター・ビットコイン：仮想通貨とブロックチェーンの次なる覇者」。仮想通貨とそれにまつわる技術のお話です。

私はアマゾンで買い物をする時よくギフト券を使います。図書カードや商品券はもちろんの事、昨今ではSuicaのようなカードにお金をチャージして決済を行うシステムも増え、「実体の無いお金」が幅を利かせるようになってきました。

これらのシステムはあくまで「現金を数字として保管したもの」に過ぎませんが、ここ数年、それをさらに推し進めて「ただの数字が通貨になる」事が増えてきています。いわゆる仮想通貨というやつです。

この本は、そんな仮想通貨で一番のビックネーム「ビットコイン」にどちらかというと懐疑的な作者が、ビットコインと共に出てきた新しい技術を解説するもの。巷に溢れかえっている「仮想通貨入門本」よりちょっと踏み込んだ、「私の考える通貨の未来」の本です。

本書ではビットコインやその他の仮想通貨の説明もそこそこに、通貨の未来のあり方・そこに必須なシステムについて語られます。特に、送金システムの中核を担う「ブロックチェーン」という技術に著者は非常に注目していて、項を割いて詳しく解説しています。後半はより具体的な送金システムに関する解説で、金融の予備知識がない私には難しかったですが、いま通貨は時代の節目にあるのだと実感させてくれるような内容でした。

今は投資家の物になっている感もある「ビットコイン」。色々な事件も起きました。しかしその道には新たな未来の芽も見えています。通貨は今後どうなっていくのか？色々な人の批評も読んでみたい一冊です。