9月に入り、涼しい日も増えてきたこの頃。世界各地ではWCSへの切符をかけたトーナメント方式の試合、プレイオフが行われました。
今年はEU中心で見てきた私ですが、今年はまた違ったWCS観戦をしたい!という思いもあり、各地域の出場チームの試合を一通り観戦してみることにしました。今回はその感想まとめです。
- プレイオフ関連情報
- LCK(韓国)
- LPL(中国)
- EU LCS(ヨーロッパ)
- NA LCS(アメリカ)
- LMS(台湾、香港、マカオ)
- CBLOL(ブラジル)
- LCL(ロシアを含む独立国家共同体)
- LJL(日本)
- 本日23日、WCSの組み合わせ抽選会
プレイオフ関連情報
- Leaguepedia:Region Overview - Leaguepedia | League of Legends Esports Wik
- Worlds 2018概要 - League of Legends Japan League
- Worlds 2018出場条件解説 - League of Legends Japan League
Leaguepediaのトップページ及びRegion Overviewで大体の試合結果を確認できます。チャンピオンシップポイントの状況も各地域のページから確認できて便利です。
LCK(韓国)
今年はKTが優勝。AFsもセミファイナルにまで上り詰め、好きなチームの活躍が目立って嬉しかった。また、2部から上がってきたばかりのGriffin(GRF)がまさかのプレイオフ2位など、新たな風を感じるような展開もあった。ファイナル5game目にKTの鮮やかなプレイによって倒される結果となったが、正直あのプレイ内容ならWCSでもGRFを見たかった・・・!
Regional Qualifierでは調子を戻しつつあるGen.G(旧SSG,KSV)がKZに対して勝利。第3シードを捥ぎ取った。2連覇は成るだろうか?
面白かった試合
ファイナル:GRF vs KT/game1
まさに決勝戦に相応しい戦いを繰り広げたこの試合。最後は勢い付いたKTが綺麗にスノーボウルして勝利といった感じでしたが、GRFも強かった。Game1の試合時間19分(動画時間55分)、ぎりぎりのHPの中Viper選手が集団戦を勝利に導きます。
LPL(中国)
シーズンを通して苦しんでいたRNGの復活が印象的だったプレイオフ。ファイナルではXiaohu選手に惚れ直すような展開もあった。最後の最後でUzi選手のザヤが見れたのも嬉しい。また、あまり見ていなかったIGが予想以上に手強いチームで驚いた。集団戦ではRNGが勝っていたが、マクロ面ではIGも手堅い動きをしていた。
個人的にはRWがもっとやれるところも見たかったが、ここに来て迷走している印象を受けたので仕方ないのだろうか。
面白かった試合
ファイナル:IG vs RNG/Game5
Xiaohu選手の操るライズが超カッコイイ決勝戦。Game5ではGame4までKarsa選手にジャングラーの席を譲っていたMlxg選手が登場したのも印象的でした(なんでこの二人の対決が見れないんだ)。
試合時間17分(動画37分)、試合時間32分(動画1時間14分)頃の集団戦、試合時間38分(動画1時間20分)、どの戦闘も燃えます。試合内容としてはとても綺麗とは言えませんがオススメです。
EU LCS(ヨーロッパ)
マークスマンメタが戻ってきた。FNCはトリスターナを手にしたRekkles選手が活躍!Caps選手も相変わらずのキャリーっぷりで見せる。どのチームも全体的にパフォーマンスが良く視聴が楽しかったが、その中でG2が少し調子を落としているのが気になった。全体的に判断が悪いというか。Regional Qualifierでは優勝し第3シードを獲得するが、不安は拭えない。
プレイオフ全体を通してS04の戦いを見るのが楽しかった。 TOP/Vizicsacsi選手の集団戦でのパフォーマンスは燃える!MID/Nukeduck選手は何を使わせても上手かったし、ADC/Upset選手のエズリアルがひゅんひゅんカイトしていくのも見ていて面白かった。あと決勝でJG/Amazing選手が一旦選手から退いていた事を知り応援したくなった(Amazing's Journey - YouTube)*1。ファイナルではSUP/VandeR選手のアリスターが好きだっただけに、シェンにこだわるバンピックがちょっと残念だった。シード獲得がならなかったのが悔やまれる。
面白かった試合
セミファイナル S04 vs VIT/game1
試合結果としては3-1でS04の勝利だったものの、要所で両方のTOPが上手すぎて燃えました。試合時間26分頃(38分)の集団戦は必見。VIT/Cabochard選手のクレッドが奮戦を見せます。
セミファイナル MSF vs FNC/Game3
試合全体の感想としてはもう少しMSFの強いところも見たかったけれども、FNCの活躍がとにかく面白い試合でした。特に面白かったのがこのGame3、なんとCaps選手がヴェイン!?血迷ったのかと思うほどのピックでしたが、試合時間28分(動画36分)、集団戦で魅せてくれました。この展開には実況も思わず絶叫。
この試合についてはMic Checkと共に見る事をオススメします(#EULCS Mic Check: Semifinals | Summer Split 2018 - YouTube、3分30秒あたりから)。バンピック時のやり取りが面白すぎる。
Game1のRekkles選手/トリスターナの活躍もオススメです(FNC vs. MSF - Semifinals Game )。
ファイナル S04 vs FNC/Game4
game3のとことん捕まえてやる構成も面白かったが、割とスタンダードな構成であるこっちも捨てがたい。試合時間31分(動画45分)、Hylissang選手のラカンから始まる集団戦が美しい。
試合後インタビューで選手が一言喋るだけで盛り上がるファンの雰囲気も最高です。
NA LCS(アメリカ)
セミファイナル、ファイナル視聴。見るのが辛かった。特に頭を抱えたのがセミファイナルのTSMvsC9。C9がなぜかクインを取り、TSMもTSMでなぜかスウェインを取る。意図が良く分からない。
個人の実力としては粒揃いのはずの両者なのだが、チームの動きとしてはガタガタしていて見るのが辛くなる内容だった。
その中でもTLはDoublelift選手を中心にまとまっている印象。戦闘のきっかけを作り、キャリー陣を身を挺して守り、最後はキャリー陣がしっかりダメージを叩き出す。集団戦における一連の動きが一番綺麗だったのはTL。ただ判断の面で、MID/Pobelter選手がMSIからずっと課題を抱えている印象。
LMS(台湾、香港、マカオ)
ファイナルだけ視聴。ぺちっと殴っては下がる、ぺちっと殴っては下がるという両者の動きが印象に残っている。集団戦の始まり方が他の地域と比べてきっかりしていないというか、その場の判断でぬるっと始まっていつの間にか終わるイメージだった(上手く説明できない)。
FWはボットレーンを中心にパフォーマンスが良い印象だったが、このファイナルではちょっと実力が図りきれない。TOP/MMD選手のパフォーマンスには若干波がある印象だった。
CBLOL(ブラジル)
向こうでは冬なのでWinter表記なのに最初戸惑った。ファイナルが3-2で接戦、FLAには昨年のAll-Starで印象に残っているJisu選手がいる。そしてバンピックが不可解だったので気になって視聴。
バンピックはどっちが集団戦を強くできるかに終始している。その中でもタンク相手が辛いジンや、APCのヴェル=コズ、ザヤラカンに対してルシアン、ナーフされたゾーイなど気になるピックもあった。アーゴットの評価も気になるところ。
KBMの印象としては全体的に戦闘が終わった後のオブジェクトへの動きが早い。取りたいオブジェクトから敵を追い出す為の戦闘もガンガン起こる。対してFLAもチャンスがあればどんどん仕掛けていくが、結果としてオブジェクトへの意識が高いKBMが内容では上回ったといった感じだった。ヴェル=コズがピックされたGame2(CBLoL 2018: KaBuM x Flamengo (Jogo 2) )や、Game5(CBLoL 2018: KaBuM x Flamengo (Jogo 5) )の試合の流れは特に印象的。
面白かった試合
ファイナル KBMvsFLA/Game3
試合全体を通して最後までどちらが勝つか分からずワクワクできる内容でした。ネタバレ無しで見れば良かったと後悔しています。
Game3ではレーン戦から順調に有利を広げるKBM。しかし集団戦の強いFLAが中盤以降、食らいついていきます。試合時間45分(動画54分)、3v1の状況からインヒビターと1キル持って行くTitaN選手、バロンもエルダードラゴンも取っていくKBMの欲張りプレイが面白い。
LCL(ロシアを含む独立国家共同体)
国際戦でのGMBのプレイが好印象だったのもあって視聴。ファイナルのみ(
Континентальная лига: Лето 2018 – GMB vs DA | Гранд-финал - YouTube)。GMBは3-1で優勝を果たすが、試合内容は圧倒的という感じはしなかった。ところどころ浮いた動きを見せて捕まっているのが気になる。
面白かった試合
ファイナル GMBvsDA/game2
PVPStejos選手の操るガンクプランクの活躍が凄まじいこのゲーム。試合時間28分(動画43分頃)の樽がえぐい。ガンクプランクはGame3も引き続きピックされ、Diamondprox選手の操るグラガスと共に特に集団戦で猛威を振るっていました。
LJL(日本)
セミファイナルをUSGが勝利し、USGvsDFMというまさかの展開に。今年夏のUSGはマジで面白い。ファイナルでも優勝を期待してしまうようなパフォーマンスを見せてくれた。
バンピックの巧みさもあって優勝はDFMという結果。WCSへの期待が持てる内容だったが、TOP/evi選手を崩されたらどうするのかという疑問は残る。WCSに向けての準備に期待したい。
面白かった試合
ファイナル DFMvsUSG/game1
ぱっと見ドラフトが弱そうなDFM。しかしどいつもこいつもDFMで良く見る得意チャンピオンです。この試合ではガリオのカウンターでもあるノクターンのRに果敢に挑んでいくGariaru選手の奮闘も印象的でした。
ファイナル DFMvsUSG/game3
終わったと思ったバロン前の集団戦から勝利をもぎ取るUSG。キャリーとしてチームの中心で集団戦を支え続けるGango選手、身を挺したプレイで陣形を作るGariaru選手と両キャリーのプレイに燃えます。
本日23日、WCSの組み合わせ抽選会
いかがだったでしょうか。本日21時から対戦の組み合わせ抽選会が行われるとのことで、見てきた分だけ急いでまとめてみました。他の地域の試合もだらだら見ながら待とうと思います。今からWCSが楽しみです。
(2018.09.29 つづりのミスを修正)
(2018.10.03 LJL動画確認、リンク追加)
*1:参考記事:Amazing (Maurice Stückenschneider) - Leaguepedia | League of Legends Esports Wiki
2018年5月までライアット所属になっている